Kotobanoyukue

自分が何者か忘れぬように

すさまじくモテるママ友

もうひとつの土曜日を聞きながら書いてます。今年もそろそろ終わりですね。

私には唯一といって仲良しのママ友がいる。薄幸そうな美人で、はかなげで折れそうな細い腰、天然の長いまつげと、口紅を塗らないのに薄桃色の小さな唇。私と年が近いのにいつも体の線にそったミニのワンピを着こなして、8センチ以上のヒールがマスト。片手に持つ高そうなブランドもの(よくわからない)のクラッチバッグを小脇に抱えている。女の見かけ重視のバカ男みたいに、呆けたバカ面で私はいつも彼女を見つめてしまう。「きれいだ・・・」と。

彼女は未婚のシングルマザーだが、シングルマザーにありがちな悲壮感ゼロ、そのミステリアスさもあいまって、凄まじくモテる。彼女は田舎に大金持ちの実父がいるので、自分はゆるゆるとしか働かない。しかも大企業の秘書職なので、彼氏もいるのに男が寄ってきて仕方ないそうだ。彼女には子連れでも食事をしたい男がわんさかいるのだが、彼女自身タイマンの食事が面倒らしく(断るのは相手を傷つけるからもっと面倒なのだという、突っ込みどころ満載の理由で)、ひょんなことから私もその食事に誘われた。「え?いいの?」と、戸惑ったのだが「大丈夫大丈夫!」か背中を押されて参加することに。これにいったのが運のつき。

待ち合わせた場所に、なめくじメガネすけべ風エリートサラリーマン(恰好が石田純一風)みたいな男が座っていた。彼女の会社の別のセクションの偉い人らしい。げっ、このおっさんと何しゃべんの?と思いつつ、私は彼の虚栄心が満たされそうな華麗な経歴をきいて機嫌をよくしてもらおうとした。アメリカ生まれで、ミッション系大学を卒業し、都市銀に入行しうんたらかんたら。家は目黒で持ち家、クルーザーをもつのが夢とかね、私が誘導したんだけど、マウントトークは長く続いた、いったん、華麗なる身の上話が終わったころ(くやしいことにこのおっさん、私にはなんも質問してこないんだけどね)美人のシンママに話をふり出した。「君の実力は買っているんだけどねえ」と眼鏡越しの三白眼の目をぎらつかせながら。私はここで気づく。なんやこのおっさん、シンママ口説きたいだけやんって。そこから彼らの会社の人間模様の話なったが、おっさんは常に目がハートマーク。そのうちお酒がすすんでつっぷして寝る彼女に髪をさわさわし出した。はっ。この構図、私、みじめすぎじゃない?呼ばれてないのにノコノコでてきて。少女漫画に良く出る美人に貞節を(勝手に)守るためにいるブス要員として「さわらないであげてくださいよお」と窘めばいいの。そんなことする義理もないんだけど。とにかく変なことばかりに気を回してしんどい飲み会だった。

その後も彼女は何かにつけて自分のファンをただの友達と称して私と合わせたがった。そいつらはもれなく目がシンママにハートマーク。私ここで何?1発ギャグでもしなきゃいけないの?、それとも「これは疾しい会」ではございませんって免罪符としているだけの私の存在なの??

彼女を通して、非モテ女性としてもモヤモヤ感を久しぶりに味わった、まだまだ私は女性(おんなせい)としてプライドがあるのだな。